2020.02.14 22:53感性の鈍った社会「映画:美術館を手玉にとった男」100点にのぼる贋作を美術館に寄贈した男性のドキュメンタリーを観ました。贋作ですが金銭の授受がないので罪に問われません。ただ、贋作を本物だと勘違いし受け取って展示してしまった美術館側は怒ってる(笑)美術の権威ともあろう美術館が、本物かどうかの精査を怠った事がまず恥ずかしいのだけど、最も恥ずかしいのは、ゴッホとかモネとか作者が有名だから価値があるのであって、無名の精神病患者が描いた絵など無価値だ、という価値観に向かい合わされた社会。寸分狂わぬ精密さで再現され、美術の権威でさえ気付かない贋作は、ほとんど「同じモノ」と呼べる作品。なのに誰が描いたかを重要視するということは、作品の価値とは作品そのものじゃなく作者に寄るところを重要視してるということになります。...